愛犬家TOPICS

季節の健康管理~春先の準備~

三寒四温を繰り返しながら、待ち遠しい桜の季節がやって来ます。

この時期、飼い主さんの元に届く一通の春の便り・・
「狂犬病予防注射の通知はがき」。

という事で、今回は狂犬病についての正しい知識。

■狂犬病ってどんな病気?■

・犬だけではなく、ほぼ全ての哺乳類が感染する感染症です。

・動物だけの病気でもなく、動物から人・人から動物へ感染する「動物由来感染症」とか「人畜(人獣)共通感染症」と呼ばれる病気の一つです。(ペスト/結核/日本脳炎/鳥インフルエンザ/ブルセラ症/エボラ出血熱などと一緒です。)

・発症すると、大量のヨダレと脳神経や筋肉のマヒ、また、脳が破壊される事により凶暴化し、死亡します。

・発症後の死亡率はほぼ100%で、確立した治療法はありません。(最も死亡率の高い病気として、エイズとならんでギネスにも記録されています。)
狂犬病予防法……何故法律なの?

・日本には「狂犬病予防法」という法律があり、生後3カ月を過ぎたワンちゃん(91日以上)への狂犬病ワクチンの予防接種と飼い犬の登録及び、その後は毎年1回の接種が義務付けられています。

・現在日本は、国内で狂犬病撲滅に成功している世界でもわずかな国の一つです。しかし世界的には、南極を除く全ての大陸で感染が確認されていて、毎年50,000人以上が死亡しています。

・犬に限らず狂犬病に感染している動物がペットとして、また、ネズミ/コウモリ/アライグマ/キツネなどのあらゆる野生動物が、海外から日本へ持ち込まれる可能性は避けられず、ウイルスの日本への侵入を防ぐのは、事実上不可能です。つまり、国内で感染する可能性が十分にあります。

にも関わらず、厚生労働省の調査では、国内の予防注射実施率は約40%と、流行を防ぐために必要とされるWHOガイドラインの70%を遥かに下回っています。

さあ、ワンちゃんの飼い主の皆さん!
春の便りは、こんな怖い病気から、自分の愛犬の命を守ってくれる大切な便りです。接種率100%を目指して、みんなで予防接種に出掛けましょう!